2022.02.22

町に緑を贈る

ここ最近、寒波の到来で冷え込みましたが
咲き始める梅を見かけると、春が近づいていることを感じます。

梅の花

先日、新しく造成された新興住宅地を目にしました。
小ぶりな窓の箱型の家々が等間隔で並び、
外の仕上げはすべて砂利とコンクリートでした。
すでに十数棟ほどの家が完成していたのですが、庭木が一本もなく
無機質な雰囲気の町並みに、寂しさを覚えました。

日本の町並みとは、こういったものだっただろうか・・・

 

アトリエのある家

もし理想が叶うなら緑に包まれた町に住みたい。

町角で桜の開花をよろこび
新緑に元気をもらい
夏の木陰に癒される。

秋は紅葉で町が染まり
冬は歩く子どもたちが落ち葉を鳴らす。

そんな町に暮らし、願わくば四季折々の変化を、
町の人と一緒に楽しめたら、もっとうれしい。

 

もちろん、隣家の日当たりや落ち葉のことなど
設計者としての配慮は大前提として
住まいに樹を添え「町に緑を贈る」。

緑のアプローチ

そんな価値観が広がって、
一棟一棟の住まいが、少しずつ町並みを豊かにしていく。
そんな町が増えることを願っています。

 

菊地 晃平

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