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太陽と空気をそのまま生かす暖房があります。屋根で集めた太陽の熱を新鮮な空気に乗せて家の中に取り込み、床下をあたためて、その輻射熱で家全体を快適な温度にするというものです。
この仕組みは、空気集熱式ソーラー(※)と言って、1980年代に建築家の奥村昭雄さんが考案したものを基礎としています。奥村さんは、太陽、風などの自然を丁寧に観察し、そのエネルギーを建築に導いて快適な環境をつくるというパッシブ(受動的)デザインの先駆者。自然に対抗して抑え込むのではなく、受け入れて生かす、という考え方です。
家づくりにおける空調の方法は様々で、エアコンなどを使って人工的に温熱環境をつくりだすシステムもありますが、空気集熱式ソーラーは、太陽の熱を空気に乗せて家の中に取り込む、シンプルで効率の良い仕組みです。自然のあたたかさをそのまま味わう心地よさがあり、日々の暮らしの中で太陽の恵みを実感するようになります。
送風ファンを動かすためのわずかな電力があれば稼働するので、環境負荷が少ない点も気が楽です。自然を活用する仕組みを通じて、自然をもっと身近に、もっと好きに、そして、もっと大切にしたくなる。そんな暮らし方がいいですね。
※シンケンの家では空気集熱式ソーラーシステム「そよ風」を標準装備しています。