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住まいづくりを考えるとき、壁はあまり意識されない存在ですが、壁の効果を生かさない手はないと思います。壁は区切る・仕切るだけではなく、豊かな可能性を秘めています。
ひとつは壁と窓の関係について。意識して長い壁をつくると、窓に抜けたときの開放感が際立ちます。小刻みに窓を設けるよりも、壁の存在をしっかりと感じさせつつ窓を配置する方が、窓も壁も魅力的になるようです。
また、人の心のより処としても壁は効果を発揮します。壁があることで守られているような安心感があり、ほっとできる居場所になります。庭にも壁をつくると、外にも安心できる居場所ができます。ほかにも、壁は、空間を広く見せたり、明暗をコントロールする効果もあります。壁の効用を知っていると、住まいづくりのときにきっと役に立つと思います。