ふだんを、いちばんの幸福にする
家と暮らしの大切なこと
ゆらぎの心地。

人が心地よいと感じるもの。木漏れ日、そよ風、小鳥の鳴き声、川のせせらぎ、たき火の炎…。共通しているのは「ゆらぎ」の存在。辞書で意味を調べてみると「巨視的には一定であっても、微視的には平均値前後でたえず変動している現象」とあります。つまり、一定しているように見えて微かに変動している、という意味のようです。
家での暮らしも、常に一定になるように管理された環境よりも、少しゆらぎがある方が心地よいような気がします。たとえば、室温もゆるやかに上下していたり、いつも新鮮な空気が循環していたりするなど、微かな変化がある環境です。大きな窓で内と外がつながる家なら、朝から夜への光の表情、庭の木々の四季折々の表情など、時の移ろい、季節の移ろいも変化の一つと言えるでしょう。ゆらぎのある環境の中で、自然のリズムを感じながら暮らす。そんな日々を重ねていると、穏やかな心でいられる時間が増えていくようです。
心地よさは、機能性や便利さのようにはっきりと説明しづらいものですが、心と体が感じることを素直に大切にしていきたいと思うのです。
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