里山に小さな家を建てて八年目になる知人から、折々に暮らしの便りが届きます。雑木林の中に木の家をつくり、大きな窓をしつらえて、四季に移ろう自然の表情を楽しみながら暮らしています。田舎暮らしを始めてからは、心が穏やかになる時間が増え、生活も規則正しくなったとのこと。そして、どこよりもうちが一番好きな場所となり、休日も子どもたちは木の実拾いに泥遊び、大人は草木の手入れや畑の収穫などで一日があっという間に過ぎていく、と綴られています。
もともとは「田舎暮らしをするとは思っていなかった」というその人は、通勤や買い物の不便よりも、「心穏やかに、優しい気持ちで毎日を過ごしたい」という想いを大切に、里山で暮らすことを選んだそうです。そこには、広々とした空、澄んだ空気、緑の山並み、虫の声や風の音など、心豊かに生きる素がたくさんありました。
今は家族五人の暮らしを楽しみ、いずれ夫婦二人になったらこの場所で何をしよう。小屋をつくりたい、ツリーハウスもできるかも、田んぼもいずれは…とやりたいことが尽きないようです。
便りは、「心豊かに暮らし、幸せな人生を送るという基準で言えば、田舎暮らしはとても便利です。自然豊かな場所に住むのは、きっと想像以上にいいものです」と結ばれていました。