- 暮らし
同じ敷地で暮らす 親子の2棟の住まい
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- 2024年5/19(日)
- 鹿児島市吉野町
4人の男の子が巣立って かつての喧騒が消えて久しい。
何かと持て余し気味の我が家を もう一度心を掻き立てるような暮らしに戻したい、
との想いが頭をもたげ、仕事柄持ち合わせた好奇心も手伝って、
庭先にコンパクトな「終の棲家」を、と思い立ったのが2016年。
どうせなら「シンケンスタイルとは何かを〝議論する場にする 〟」ことを申し合わせて、
計画はプランナー志望の社員(自由参加)の設計コンペからスタートした。
2棟の建築には 次の世代を担うスタッフへのメッセージとして随所にシンケンイズムが盛り込まれ、皆でそれを「研究」「分析」「吟味」「考察」する、じっくりと「観察する家」として
「 STUDY HOUSE 」と命名した。
住まい創りを単に、意匠 デザイン 素材と構造 使い勝手や温熱環境ごと と考えるに留めず、
人間の「人情の機微」を知り、これを深める場として活用してもらいたい。
住まいの究極の目的は「住まい手の心を掻き立て 悦びで満たすこと」
その設えを持って「シンケンスタイル」と 我々は呼ぶことにしよう。
はじめに引いた線
同じ敷地に建つ2軒の住まいの間に明確な境界は無い
…が、心理的には互いに超えたくない線がある。
2つの世帯をどう繋げるか?
その塩梅を推し測り、
一本の線を引くことから この計画が始まった。
この線は、これから長い暮らしの要の役割を担うだろう。