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中心街でも“木と緑の暮らし”
世代を渡る「いずれは孫が住む家」をつくる
中心街でも“木と緑の暮らし”
世代を渡る「いずれは孫が住む家」をつくる
もくじ
鹿児島の中心街に建つ木の家
畜産の農業技術関連のお仕事を定年退職され、畑作業に精を出すご主人と、
保育園で子供たちと共に過ごすお仕事をされ、我が家で過ごす時間を愛する奥さま、
お二人の住まい。
あらためて観てみると・・・この一等地に一軒家というのは、とってもぜいたくな土地の使い方にも思える。 ここにこの“木の家”が建っているのには、どんな背景があるのだろう。
先代から受け継いだ土地を
孫の代まで 大切に使ってもらうために
外の光で自然な明るさの部屋が、私はとても好きだ。
ここは、ご主人のお父さまが“お米屋さん”をされていた場所で、お店をたたんでそのままになっていたそうだ。
家族の中で「壊してしまって、ここがなくなってしまうのは寂しい」「長年住んだこの場所に帰れるようにしてほしい」など長く話し合いを重ね、 「商売にはいいけど、住むには都会すぎるんじゃないか」という心配も持ちながら、家を建てる方向に踏み出すことになった。
立山さん
シンケンの家は前から気になっていました。バスに乗っているときに見て気になっていた“シンケンらしき家”をこっそり見させてもらったり(笑)
姶良の友人のおうちがシンケンで、訪ねて入った瞬間、『いいね!』と思いました。
私がとても気に入って主人に相談したら、他は見ないで『それならシンケンで建てよう』と任せてくれました。
立山さん
夫は、プランづくりにあまり興味がなくて、“口は出さずに金は出す”という感じでしたが(笑)、娘とはたくさん話しました。
この家は、私たちが住んで終わりではなくて、子供たちや孫たちに引き継いでいく家でもあるから。
今はとっても気に入っているこの家も、いつかは譲ることになる。家を大事にしてくれる人に譲りたい。大事に手入れして。愛されるように。
“街なか”に住むイメージが
湧かなかったけれど
立山さん
街なかだし、落ち着かないのかな、騒々しいのかなと思っていました。
立山さん
ここに来て4年目。住んでわかったのは、想像もしていなかった住みやすさ。となりの建物も、近いのに気にならないんです。
そうか、“2階リビング”だから、道路の車も人も見えないんだ。近く・遠くの街路樹が自然と目に入って奥行きも感じられる。 一番長い時間を過ごすリビングの居心地がよくなるように、2階なんだ。
なんともよくできている! とまた感心。
立山さん
長くマンションに住んでいたけど、ここでは食事の準備も、いい時間なんです。以前は壁に向かって料理していた感じ。
ベランダまで行かないと遠くが見えなかったし。
立山さん
マンションでは部屋がひとつひとつ区切られていて、日中も照明をつけてましたね。コンクリートの息苦しさも感じていて。
この家は区切りが少なくて、開放的に感じます。今の家は、呼吸がしやすいな。
立山さん
季節の中では、特に冬に快適さを感じます。外から帰ってきて“ほっ”とあったかい。結露もしないし、家のどこでも、あったかいんです。
“塀の高さ”の決まり方
シンケン・森畑さん
ベランダ側の隣家は、昔は理容室だった建物で、今は使われていません。お孫さんの代までを見据え、“となりが建て替わる”ことを前提に考えています。
そこにマンションが建つとして、その高さはどれくらいか、こちら側に窓が向くか、人の通りがあるか、そのとき視線の重なりはどう起こるか。
考えられることを想定した上でこの塀をつくり、出来上がった状態から『板一枚分、足すとどうなる? 引くとどうなる?』
を実際に試し、この空間を感じてみて、高さを決めました。
居心地のよさに関わるたくさんの要素を、それぞれを本当に“絶妙なバランス”で、家全体で調和させていく。
この空間の居心地のよさは、そうして生まれているんだ。
“私たちの住まい”が
“孫たち・友人たちが集う場所”に
立山さん
この家になってから、孫たちが来やすくなって。『ご飯食べるよ』と呼びかけると、マンションのときはあんまり来なかったけど、
今は来るようになりました。おいしいものを食べて、好きなことをして過ごしてますね。
天文館に出かけるときに『車停めさせてね』と言って寄っていったり。前は、誕生日とかイベントのときくらいだったけど、今は土日もしょっちゅう孫が来ます。
マンションのときは、近隣に響く音を気にかけて、夜の7時以降は『静かにね』と言っていたけど、今はいつでも走り回れるのがいいですね。
家自体の心地よさ、子供たちがずっと楽しめる“空間の遊び”、そしてこの立地。
“街なかであること”がもたらしてくれた、素敵な副産物だ。
取材を終えて
3時間半ほどの時間を共にさせていただいて外に出ると、ほっとする、やさしい、守られた空間にいたことに気づきました。外の世界に、ちょっと不安を覚えるくらいに。そんな空間だから、“また来たくなる”のは自然なことなのかもしれません。
家が、別々に住む家族の接点を増やす。
住まいが、人が自然に持っている“心地よさの感覚”を包む器であることで、それが起きやすくなるように感じ、住まいが持つ可能性にまた出会う時間でした。
・場所:鹿児島市新町
・敷地:129㎡(39坪) 1階:53㎡(16坪)2階:43㎡(13坪)
・完成:2016年3月
”私”が知った
シンケンの住まいづくりメモ
"防火地域"でも「木の家」を建てられる技術
空気をうまく扱って、家の空間を広く使う
シンケンが木を使う理由
取材している"私"について
はじめまして。鹿児島県 霧島市の海の目の前、友人たちと改修した古民家に、妻と5歳の息子と暮らしています。フリーランスになって約10年、ライターなどいくつかのお仕事をさせてもらっています。
何度かアメリカのカリフォルニアを訪ね、自然との共生や進んだ文化に惹かれています。食材はできるだけ無添加・無農薬を選ぶ傾向があり、目の前の海に癒やされながら仕事に没頭しています。
知人の紹介で「シンケンの住まいづくりを言葉で表してほしい」という依頼をいただいたのがシンケンとの出会いです。家についてほとんど知らない自分でいいのだろうか? と思いながら、広報の森畑さんにいざなわれ、シンケンの家と、住まい手さんの夢に出会っていくことになりました。
このページを見てくださっているみなさまと一緒に、シンケンの住まいづくりを知っていきたいと思います。