- 暮らし
築28年と築3年
冬のたまり場を楽しむ
心掻き立てるスタディハウス
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- 2025/1/19(日)
- 鹿児島市吉野町
暮らしの見学会とは?
築3年の住まい便り
◻︎ 冬のたまり場を楽しむ
“南国”と言われるここ鹿児島でも、冬の最低気温は0度近くになります。庭が霜で白く覆われることもしばしば。外は頬が冷たくなるような寒さでも、わが家は“空気集熱ソーラー”でほっとする温かさ!太陽熱で温めた50〜60度の空気を床下におくり、足元から家じゅうを温めてくれます。このおかげで、暖房器具に頼らない省エネルギーな暮らしです。
そして、家の中には温かい陽だまりの居場所もたくさんあります。例えば、西に面したダイニング。冬は午後からお陽さまが射し込み、太陽が沈むまで陽の温もりを目いっぱい取り込みます。本を読んだり音楽を聞いたりしていると、優しい光が毛布のように体を包みこみ、いつの間にか夢の中に誘われることも…。
この時期は、来客のおもてなしやお酒を飲む時に”薪ストーブ”をつけます。暖が取れるのはもちろん、揺れる炎、パチパチと薪の爆ぜる音、木が燃える匂い…目や耳、五感を楽しませてくれます。気がつくとみんなが集まってくる、冬のたまり場の一つです。
家じゅうが温かく心地よい、冬のシンケンの住まいをぜひ体感しにいらしてください。
◻︎ 心掻き立てるスタディハウス
4人の男の子が巣立って、かつての喧騒が消えて久しい。何かと持て余し気味の我が家を「もう一度心を掻き立てるような暮らしに戻したい」との想いが頭をもたげ、仕事柄持ち合わせた好奇心も手伝って、庭先にコンパクトな「終の棲家」を、と思い立ったのが2016年。
どうせなら「シンケンスタイルとは何かを〝議論する場にする 〟」ことを申し合わせて、計画はプランナー志望の社員(自由参加)の設計コンペからスタートした。
2棟の建築には 次の世代を担うスタッフへのメッセージとして随所にシンケンイズムが盛り込まれ、皆でそれを「研究」「分析」「吟味」「考察」する、じっくりと「観察する家」として「 STUDY HOUSE 」と命名した。
住まい創りを単に、意匠 デザイン 素材と構造 使い勝手や温熱環境ごと と考えるに留めず、人間の「人情の機微」を知り、これを深める場として活用してもらいたい。
住まいの究極の目的は「住まい手の心を掻き立て 悦びで満たすこと」
その設えを持って「シンケンスタイル」と 我々は呼ぶことにしよう。
◻︎ はじめに引いた線
同じ敷地に建つ2軒の住まいの間に明確な境界は無い
…が、心理的には互いに超えたくない線がある。
2つの世帯をどう繋げるか?
その塩梅を推し測り、
一本の線を引くことから この計画が始まった。この線は、これから長い暮らしの要の役割を担うだろう。