今徳 望美

いまとく のぞみ

街並み探訪へ出かけよう

運動嫌いな私ですが、うららかな日差しの中、
頬に風を感じながら散歩するのはちょっと好きです。
車のスピードでは見逃してしまうような些細な事柄を感じ取れるのが楽しいポイント。

ウッドデッキの上で陰干しされている小さな赤い上履きを見つけたり、
庭先で草取りをしているご夫婦の会話を小耳に挟んだり、
はたまた、漂ってくる夕飯のいい匂いをクンクン。
このおうちでどんな暮らしをしているんだろうなぁと想像してみる。

家庭が営まれている様子がチラッと垣間見えたとき、
なんだか優しい穏やかな気持ちになるのは、なぜなのでしょう?
みなさんにもそのような経験があるのではないでしょうか。

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私の頭の中には近所に建っているシンケンの家MAPが入っています。
どう暮らされているかなというのはやっぱり気になるもので、
散歩する時にはついつい足が向いてしまいます。
(そうしてシンケンの家の外観を見て回ることを「シンケンウォッチング」と言って、趣味のようにしているお客様もいるそうですよ)

シンケンMAP

夏のある日、川沿いにある道を歩いていると、
2階リビングのシンケンのおうちが見えてきました。
ピロティになっている駐車場の上にはタープを張って日影をつくり、
デッキに出やすいように工夫がされています。
バルコニーデッキで遊んでいる子供たちの楽しげな笑い声が、
ちょうど家の下を歩いていた私の頭上に降ってきました。

たったそれだけのことでしたが、私はなんだかジーンと感動してしまいました。

自分たちが誇りを持ってつくった家で
心地よく暮らすご家族の喜びが街にまで溢れ、つぎは道行く人の心を温める。
そんな幸せの循環に立ち会ったような気がしたのです。
とても素敵な仕事に携わらせていただいていることを実感した瞬間でした。

よく、豊かな街並みと言ったりしますが、それはどう言う意味なのでしょう?
「豊かな」というのは、豪華だったり大きいお家が建ち並んでいるとかいうことではない、と思うんです。

小学校への通学路を思い返してみてください。
その道沿いになんだか気になる、覗きたくなる、
こんな家に住みたいなと感じていたお家はありませんでしたか?
いくつか思いあたれば、それこそが豊かな街並みだったんだと、私は思います。

年月と共に味わい深く暮らしを包み込み、慈しまれ、育てられる。
住まい手の安心や情愛が家のなかにとどまることなく、
開け放った窓から滲み出ていく。
イキイキとした庭木は街を彩る。
道ゆく人の足を止め、和ませ、人々の中に良い記憶として残る。

そんなお家が建ち並ぶ、大らかで豊かな風景をつくりたい。
散歩をしていて楽しくなる街並みをつくりたい。
私がシンケンで働くうえで、大切にしている想いです。

「街並みをつくる」に関するコラムもどうぞhttps://sinkenstyle.co.jp/category/townscape

外観
生まれた年 1989年
入社年 2011年4月
経 歴

鹿児島市出身

福岡の大学卒業
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2011年~ シンケン設計室

資 格 宅地建物取引士
二級建築士
趣味・特技 ハンドメイド(特にミニチュア)