何かと持て余し気味の我が家を「もう一度心を掻き立てるような暮らしに戻したい」との想いが頭をもたげ、仕事柄持ち合わせた好奇心も手伝って、庭先にコンパクトな「終の棲家」を、と思い立ったのが2016年。
どうせなら「シンケンスタイルとは何かを〝議論する場にする 〟」ことを申し合わせて、
計画はプランナー志望の社員(自由参加)の設計コンペからスタートした。
2棟の建築には 次の世代を担うスタッフへのメッセージとして随所にシンケンイズムが盛り込まれ、皆でそれを「研究」「分析」「吟味」「考察」する、じっくりと「観察する家」として
「 STUDY HOUSE 」と命名した。
住まい創りを単に、意匠 デザイン 素材と構造 使い勝手や温熱環境ごと と考えるに留めず、
人間の「人情の機微」を知り、これを深める場として活用してもらいたい。
住まいの究極の目的は「住まい手の心を掻き立て 悦びで満たすこと」
その設えを持って「シンケンスタイル」と 我々は呼ぶことにしよう。
◻︎ はじめに引いた線
同じ敷地に建つ2軒の住まいの間に明確な境界は無い
…が、心理的には互いに超えたくない線がある。
2つの世帯をどう繋げるか?
その塩梅を推し測り、
一本の線を引くことから この計画が始まった。
この線は、これから長い暮らしの要の役割を担うだろう。
外も中も快適な、3度目の夏
* 2022年に完成した “STUDY HOUSE 88” で管理人と称して
ここに住まいながら、住まいはどうあるべきか、日々観察をしています。
3度目の夏が過ぎようとしています。
昨年の夏までは、窓を開け放し自然の風を入れて過ごしていましたが、
記録的な酷暑となった今年の夏は、日中エアコンを利用しました。
エアコンはたったの1台ですが、
空気集熱ソーラーの『循環運転』を利用すると、
エアコンの涼しい風を家中に送ることができ、
連日35℃を超える暑さの中でも、室内はとても快適に過ごせました。
エアコン1台✖️
空気集熱ソーラーの『循環運転』
この相乗効果は、まだまだ暑さの残るこの時期にこそご体感いただけます。
「研究」「分析」「吟味」「考察」を行う場として、この夏も色々とSTUDYしました。
暮らしながら、STUDYを重ねているこの場所で、
空気の流れやソーラーシステムについて、じっくりとお話し致します。
これからの住まいづくりの参考に
そして住まい手の皆様も、
日々進化するシンケンの住まいを体験しにいらしてください。