- 2016年11/19(土)20(日)
輝国のガレージハウス
完成
【家のかたちは土地が教えてくれる】
福岡市中央区輝国。
住宅が密集するエリアに建つ家。
入り組んだ道を進んだ先、突き当りにこの家は建っています。
小高い地形に張り付くように密集する住宅群の一角。
その中で心地よい方向を見つけ、その方向を積極的に開くことで生まれる心地よい空間。
「空気」までも見晴らせそうな眺望と、小高い地形のおかげで親密に感じられる空と雲。
お隣の緑は、街中に居ながら自然の心地よさを暮らしに添えてくれる。
その土地と周辺環境の特徴を読み、
その土地の良さを引き出す家を考える。
それが住まいの設計。
家は土地に根差すもの。
土地の条件はひとつひとつ違うもの、世界中探しても全く同じという土地はありません。
家を描く前に、その土地に立って感じること。
五感を総動員して、あらゆる感覚を研ぎ澄まして、そこで感じること。
そこで何を感じるか…そしてそれをどのように設計に反映させていくか?…そのことが、そこに建つ家で営まれる生活の質について多くの部分を決定づけるということを肝に銘じて、つくり手である私たちは家をつくらなければならない。
一軒一軒、完成するたびごとにその家がそこにある意味を改めて考えてみる。
その家のその部分の意味を考えてみる。
数学の数式のように唯一無二の答えはない。
その場その場で感じることが答え。
だからこそ、つくり手である私たちは、常に感性を研ぎ澄まさなければならない。
生活のシーンを思い描く。家は生活のための器。それも何十年も住まうための器。その生活がどのような色彩に包まれるのか、どのようなトーンになるのか?そのことを深く思考すること。そこから生まれる、可能性を持った空間の形がある。
既成概念を一度捨ててみること。
せっかくの家だから、「常識」や「固定観念」から一度外れてみる。
未来の生活を豊かにするために何が大事なのか?
暮らし・生活を豊かにするということはどういうことなのか?
家がもつ「価値」について改めて考えてみる。
いい家、いい住まいのかたちは、その土地とそこで営まれるであろう未来の生活が教えてくれる。ということを肝に銘じて。
関連動画:鹿児島市鹿屋市のガレージハウス
DATA
敷地面積:84坪
延床面積:36坪
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